王朝文化体感プログラムについて

 本プログラムは、リビングヒストリー促進事業のひとつとして、三重県明和町で開催する王朝文化をテーマにした企画です。
三重県明和町は、伊勢神宮に奉仕した斎王が居住した所とされ、斎宮跡が日本遺産に登録されるなど歴史的・文化的に重要なエリアです。三重県と明和町は斎宮博物館や国内唯一といえる寝殿造の原寸建物の整備、斎王まつりの開催など、斎宮・斎王、王朝文化にまつわる文化遺産を活用したまちづくり・政策を推進してきたところですが、このたび文化庁の支援のもと三重県・明和町・一般財団法人民族衣裳文化普及協会と3者で、リビングヒストリー促進事業として本プログラムを開催する運びとなりました。

 王朝文化や平安時代の女性文化を代表するものに女房装束があります。斎王のイメージと重なるのも華やかな装束でしょう。本プログラムは、平安期の女房装束復元と、それを活用した往時を再現する事業により、文化遺産の理解促進や魅力発信を図る取組みです。

 平安期の女房装束は実物が残っていないため、その実態はよく分かっていません。文献や絵画資料などを手掛かりにその復元を試みます。本プログラムでは、いくつかのコンテンツが企画されていますが、中心となるのが、斎宮歴史博物館を会場に開催する特別展「再現!姫君の空間~王朝の華やぎと輝きの世界へ~」です。復元した装束は、この特別展で展示公開されます。

 また、女房装束は建築空間/寝殿造りと密接な関係性があり、儀式や宴において女性が空間演出を果たす役割を担っていたと考えられています。御簾の下から装束の一部を出すことを「打出(うちいだし)」と呼びますが、この打出に焦点を当て、復元装束を用いその情景を再現展示するとともに、打出に関する資料展示を通じて、往時の装束の空間演出機能について紹介いたします。

 往時の女性装束とそれを用いた空間演出等の再現を通して、斎王の生活空間や王朝文化を体感していただく機会を創出し、その魅力を内外に発信いたします。